パイプパイプ煙草

McClelland No.2035 NAVY FLAKE (マクレーランド 2035 ネイビーフレーク)

マクレーランドにしては「安っぽい」味わいだが!?

※バルクのためパッケージの写真、説明文なし

US$4.80/1oz 〜 US$55.62/16oz 也。(税・送料別)

マクレーランドのフレークにしては1個あたりの面積が大きく、水分も多めのため火つきは悪く、安定するまでに何回か着火する必要がありますが、火もちは良好です。

着火すると、十分な加熱処理を加えたと思われる甘く香ばしいヴァージニアの味わいが広がります。「ネイビーブレンド」という先入観で味わえばカオス感は少ないもののおおむね予想通りですし、「ストレートヴァージニア」だと思って味わえば爽快感に欠けると感じるのではないでしょうか。熟成期間も長めにとっていると思われ、「ねっとり感」はなかなかのものです。

同じマクレーランドの「McClelland Matured Virginias: Navy Cavendish (マクレーランド ネイビーキャベンディッシュ)」と比べると、2035の方がより香料が少なく「素」に近い感じ。ハッキリ言って2035の方が手間のかかっていない安っぽい味です。しかし、これがネイビーブレンドであることを考えると「安っぽい」が必ずしもネガティブ要因ではないかと…というのは、ネイビーキャベンディッシュの記事で書いたように、そもそもネイビーブレンドというのは

  • 船乗り向けの「安煙草」を卑下した呼び名だって聞いたけど?
  • 船乗りが航海中に世界中で入手した煙草をごちゃ混ぜにしてドンドン容器に突っ込んで、航海中にプレスされた煙草の総称だって聞いたけど?
  • 煙草の商品化の中で、なんだか実態がワケ分かんなくなっちゃったんだけど、完全に「何でもあり」までは行ってなくて、昔の船乗りが、航海中にカットして喫いやすいように煙草をロープ状に練り込んだもの。また、昔の船乗りが煙草をラム酒に浸す習慣が「ネイビーブレンド」と関連付けられている。大雑把だけど間違っていない分類としては、ヴァージニア、バーレー、キャベンディッシュ方向を向いていて、オリエンタル、ラタキア、ペリクとは別方向のブレンドってことで良いんじゃねぇの?

というようなブレンドで、高級感など目指していない、食べ物で言えばジャンクフード的なブレンドなのでしょう。そしてジャンクフードにはジャンクフードならではの旨さ、中毒性があるように、ネイビーブレンドの安っぽい味わいも癖になる旨さを感じます。

なお「カオス感は少ないものの」と上述しましたが、素材のヴァージニアはマクレーランドらしく素性の良いものを使っておりその旨さがブレンドの味わいに一本の筋を通して、その結果ネイビーブレンド特有の「カオス感、ごちゃ混ぜ感」は弱めになっています。

マクレーランドのバルクにありがちな「こだわる部分はこだわっているけど、全体的にはシンプルな味わい」であるため、味わいそのものの説明が少なくなってしまいましたが、簡単に表現すると「コッテリ系のストレートヴァージニア」「カオス感の少ないピュアなネイビーブレンド」と言ったところでしょうか。

感動を与えてくれるようなブレンドではないながら、気さくで気軽に味わえて、バルクで多めに買えば比較的安いため、個人的には「普段喫い」用銘柄の一角を占めています。正直なところ、1oz(約$5)、2oz(約$9)単位で買うのであれば他のブレンドを買った方が良いと思います。買うならば割安感の出てくる 8oz(約$30)以上がお薦めですね。私は基本16oz(約$55)買いで、他にもいろいろ買って関税の対象になりそうなときは 8oz 買いにしています。癖のないブレンドだし、いきなり 8oz 買っても持て余すようなことはなさそうなため「とりあえずヴァージニア系で常喫できるブレンドをおさえておきたい。しかし高いのはダメだ」というニーズにはピッタリです。



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