McClelland Royal Cajun Special (マクレーランド ロイヤル ケイジャン スペシャル)
パイプ煙草界のニューウェーブ「ケイジャンブラック」推参!
US$10.29/50g也。(税・送料別)
パッケージの説明文にある「ケイジャンブラック」は聞いたことがなかったのですが、これについて説明された紙が同梱されていました。長いのでポイントだけ…
- 「ケイジャンブラック」は、ここ40年以上の間ではじめて登場したパイプ煙草の新しい構成要素で、煙草の栽培と熟成、処理に30年以上の経験を持つ Steve Coley 氏によって 2006 年に開発された。
- 遠い昔から南ケンタッキーの肥沃な土壌で栽培されているヴァージニアを元に異種配合した葉を元にしている。
- 最初のプロセスは茎を取り除き、堅材の厚板の上で2〜3週間燻す。これによりチョコレートのような深みのある色になり、独特のスモーキーなフレーバーを得る。
- 次にオーク製の樽に詰めて、ペリクと同様のプロセスで数ヶ月間加圧する。
- スモーキーなフレーバー、ペリクの持つトリュフのような刺激、ヴァージニアの甘さを兼ね備える。
要するに、ラタキア(燻製)とペリク(加圧)両方の製造プロセスを経ているということでしょうか。なお、ペリクの製造プロセスについては、以前「Mac Baren HH ACADIAN PERIQUE(マックバレン HHアカディアンペリク)」を紹介した時に触れているので、興味のある方はそちらもご参照ください。
前置きが長くなりましたが、パイプ煙草のニューウェーブ?「ケイジャンブラック」に興味津々で開封すると、葉は真っ黒な中にレモンヴァージニアの明るい茶色が少々混ざっています。そして結構な発酵臭が。
着火しての第一印象は「甘くてスモーキー!…だけど平凡なスモーキーさとは違うナ!」という感じでなかなか個性的。
特にこの甘さは、十分加熱処理されたヴァージニアの香ばしい甘みと、ドライフルーツのようなコッテリした甘みの二重奏になっています。「ドライフルーツのような」甘みは味にはシッカリ効いていますが香りにはあまり表立って現れず、決して出しゃばりすぎないため、単純な「フルーツ着香」とは異なる絶妙の立ち位置ですね。「ケイジャンブラック」の説明文による先入観もあるかもしれませんが、ラタキアのコッテリさとペリクの微妙な酸味を兼ね備えています。
スモーキーさについては、いかにも発酵が効いていそうな「ウェットなスモーキーさ」と表現したくなります。このウェットさで甘みとの境界が粘着して、ブレンドとしての一体感がアップしています。
中盤〜終盤にかけても基本的に味の変化は少ないのですが、前述のウェットなスモーキーさが若干ドライに転じて、スモーキーさがアップします。これにより「歯切れ、後味の良さ」が増しているあたり感心しました。
そしてこのブレンド、味が濃く個性が強いためかパイプによる味のブレが少ないですね。どのパイプで味わっても「らしさ」を楽しむことができました。ただ、エアフローが良すぎるパイプだとちょっとくどく、発酵臭が鼻に付くことがあるかも…
「わかりやすくマニアック」なマクレーランドならではの、素晴らしいブレンドです。“Royal Cajun”シリーズとして、この”Special”の他に”Ebony”と”Dark”の二種類発売されている(マクレーランドによる紹介ページはコチラ)ので、そちらも是非試してみたくなりました。
「ヴァージニアメインのブレンド、特に濃い味かつ十分加熱処理したスモーキーなやつが好き」というパイプスモーカーでちょっと変り種を探している方には特にオススメです。ただ、発酵臭があるのでそれが苦手な方には口に合わないかも。私は非常に気に入ったのでリピート確定です!
ピンバック: McClelland Royal Cajun Ebony (マクレーランド ロイヤル ケイジャン エボニー) | さぼ亭日乗