パイプパイプ煙草

J. F. Germain & Son Balkan Sobranie (バルカン ソブラニー)

伝説的銘品の再販版。

J. F. Germain & Son Balkan Sobranie (バルカン ソブラニー)
J. F. Germain & Son Balkan Sobranie (バルカン ソブラニー)
(パッケージの説明文無し)

US$11.49/50g也。(税・送料別)

「バルカン ソブラニー」については検索すれば情報がたくさん出てきますが、簡単にまとめると「バルカンブレンド」の語源になるほどの銘品だったのが、惜しまれながら生産中止。2011年に J. F. Germain から復活したブレンドです。

復活したはいいものの J. F. Germain らしく? 現在かなり入手困難です。私がいつも使う 4noggins.com での購入履歴を調べたところ、2014年10月に2缶(この時は1人2缶までの制限)購入できて、次に買えたのが1年後の2015年10月に1缶(この時は1人1缶までの制限)。その間に認識している出遅れ買い逃しが1回ありました。気付かないうちに売り切れているのもあると思うので、2015年の入荷は3〜5回程度だったのかな? それでも、超がつくほど入手困難な Esoterica (これも J. F. Germain 製)の”PENZANCE”あたりに比べれば手に入りやすいかと。余談ですけど、Esoterica ってパッとしないブレンドほど入荷する頻度が高い気がします。旨いブレンドはどこかが買い占めちゃうとかあるんですかね?

というワケで、2014年10月に買った2缶は畏れ多くて開けられなかったのですが、2015年10月にもう1缶手に入ったので、この度、2014年購入分を1缶開けてみました。なので、今回のレビューは1年間家で熟成させたものになります。

開封すると「鰹節系」のラタキアの香りが漂いますが、そこまで強烈ではありません。葉っぱは J. F. Germain にありがちな、細めにカットされてクタッとした感じ。

序盤はヴァージニアを細めの芯として、ラタキアとオリエンタルが良い感じで混ざり合いながらヴァージニアを厚めに包んでいるような味わいが広がります。ラタキアは多分シリア産、オリエンタルも甘さを感じられる系統のもので、このブレンドも結構甘いのですが、決して行き過ぎない絶妙のバランス感覚を保っています。

中盤になるとラタキアがやや強めに立ち上がってきて、甘さとスモーキーさがアップ。コッテリした味わいが増してきてここからエンジン全開といった感じで本当に旨いです! ここから終盤までほぼ同じ味わいで、至福の時が続きます。

前述の通り、オリエンタルがスパイシー系というよりは甘い系なので、スパイシー感は意外と弱いですね。この辺は現在「バルカンブレンド」として普通に手に入るものとちょっと違うところかもしれません。

なお、名前が「バルカンソブラニー」なので、このブレンドこそが正統のバルカンブレンドと決めてかかりたくなりますが、所詮は再販版。当時のオリジナルと本当に同じ味なのかは私にはわかりません。以前紹介した「McClelland Balkan Blue (マクレーランド バルカンブルー)」は、コンテストで「オリジナルに近い」という一定の評価を得ているので、バルカンブルーの方がオリジナルに近いのかもしれません。この2つのブレンドが同じような味ならば話は早いのですが、似て異なる感じなんですよねこれが…。ただ、確実なのは「どっちも相当旨い!」です。

前述の通り入手困難なブレンドなので、今まで当ブログで紹介した「バルカンブレンド」の中で、私の印象に残っている幾つかとの違いを簡単に記載します。代わりをお探しの方の参考になれば幸いです。

  1. McClelland Balkan Blue (マクレーランド バルカンブルー)
    • バルカンブルーの方がスパイシー。
    • バルカンソブラニーの方がスモーキー。
    • バルカンソブラニーの方がラタキアの甘さが効いて、全体的に甘い。
    • バルカンブルーの方が濃い目。
    • 違いはあるが、おおむね似ている。
  2. McClelland Syrian Full Balkan (マクレーランド シリアン フル バルカン)
    • シリアン フル バルカンの方が甘くてフルーティ。
    • バルカンソブラニーの方がオリエンタルが効いている。
    • 似ていない。
  3. Samuel Gawith Balkan Flake(サミュエル・ガーウィズ バルカン・フレイク)
    • サミュエル・ガーウィズにはオリエンタルが入っていない。
    • サミュエル・ガーウィズの方がヴァージニアが効いている。
    • 似ていない。
  4. Gawith, Hoggarth & Co. Balkan Mixture(ガーウィズ・ホガース バルカン・ミクスチャー)
    • ガーウィズ・ホガースの方がややヴァージニアが効いている。
    • ガーウィズ・ホガースの方がおとなしく地味な感じ
    • ガーウィズ・ホガースの方が薄め。
    • 全体的に角のとれたまろやかな感じで、似ている。
  5. DAN Tobacco BILL BAILEY’S BALKAN BLEND(ダンタバコ バルカンブレンド)
    • ダンタバコにはペリクとケンタッキーも含まれている。
    • ダンタバコの方がラタキアが効いている。(ラタキア40%とのこと)
    • ラタキアの産地が違うような気がする。(ソブラニーはシリアでダンタバコはキプロスか?)
    • ダンタバコの方が全体的に数段濃い。
    • あんまり似ていないが、不思議な事に全体的な味の方向性は意外と近い?

結論として、似ているのはマクレーのバルカンブルーかガーウィズ・ホガース、行き過ぎ感を味わってみたいならばダンタバコですかね。サミュエル・ガーウィズは違うような気がします。

かなり旨いので、しれっと「リピート確定です」とか宣言したいところですが、そう簡単には手に入らない。次はいつになることやら(泣)。



J. F. Germain & Son Balkan Sobranie (バルカン ソブラニー)」への3件のフィードバック

ヘンリー3世 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です